6. ヘッドセットの装着方法
ヘッドセットはどのように装着すればよいのでしょうか。
ヘッドセットの形状から「どのように装着すれば良いのか?」と悩む方は少ないと思いますが(笑)、ちょっとしたことを知らないが故に快適に使用出来ていないということもあります。
特にマイクロフォンの位置は非常に重要です。中でもノイズキャンセルマイクが搭載されているヘッドセットは、口元からずれてしまうと使用者の声をノイズと見なし、音を拾わないケースがあります。
ヘッドバンド型ヘッドセットを例に、以下に説明致します。ネックバンド型やイヤーフック型の場合には装着方法が違いますが、マイクの配置等の基本的な手順は全く同じです。
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ヘッドセットのイヤー部分あたりを両手で持ち、ヘッドバンドを少し広げながら頭上部から滑り込ませて装着します。
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両耳タイプの場合はヘッドフォン部分がそれぞれの耳に当たるように伸縮部分を調整します。片耳タイプの場合にはヘッドフォンではない部分(メーカーによってはT字型だったり楕円型だったりします)が耳の上に位置するように(眼鏡を耳にかけるような要領で)セットします。
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装着した時にきつ過ぎると長時間の業務に耐えられませんが、そうかと言ってゆる過ぎてもいけません。メーカーによってヘッドバンドそのものを曲げて幅を広げることができますので取扱説明書を確認して下さい。
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(メーカーによっては広げることの出来ないものもありますので、注意して下さい。また、曲げられるヘッドセットの場合でも曲げる場合には慎重にゆっくり曲げて下さい。)
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ほとんどのメーカーのヘッドセットはマイクブーム(棒状のマイクロフォン部分)が回転式のため、倒す方向によってマイクを左右どちら側にも配置できます。
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パソコン用の安価なヘッドセットではそれが出来ないものもありますので購入する際には注意が必要です。マイクブームを口に向けて回して適切な位置で止めます。
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適切な位置というのはメーカーによって異なりますので取扱説明書を参照していただきたいのですが、口角から最短距離で2cm程度のところにセットするのが一般的です。
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何故適切な位置を強調するかというと、それはノイズキャンセル機能と関係があります。コールセンター用のヘッドセットの多くはマイクロフォンに「ノイズキャンセル」マイクを採用しています。
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ノイズキャンセルとは、そのヘッドセットを使用しているオペレータの声以外を拾わないようにする機能のことを言います。例えば、隣のオペレータの声などはある程度カット出来ます。その為集音範囲が非常に狭くなっています。従ってこの集音範囲にオペレータの声が届かないと、逆にそれはノイズと判断されカットされてしまいます。
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マイクロフォンの位置というのが非常に重要になってくるのはこのためです。ノイズキャンセル効果が高いヘッドセットであればあるほど集音範囲が狭くなりますので、口角から2cm程度のところを中心に最も音を拾いやすい位置を探してみて下さい。
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お客様と会話していない時にマイクロフォンを頭部方向に上げているオペレータをよく見かけますが、実際に会話する際にはきちんとこの場所に再セットしておかないと、お客様には聞きとりにくい音量になってしまうことがありますので注意が必要です。
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ケーブルクリップでヘッドセットケーブルを衣類に留めてください。ケーブルクリップを適切な位置で留めることで頭を自由に動かすことができるようになりますし、ケーブルやボリュームコントローラ等の重さを感じることが無くなります。
(補足)
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最近のヘッドセットのマイクロフォンは、マイクブームの長さが短かくマイクが息継ぎ音を拾いにくい仕様になっていますが、空調設備の送風の影響等がある場合は、付属のマイクカバーをマイク部に取付けると良いでしょう。
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ウレタン(スポンジ)タイプのイヤーパッド(クッション)で音が小さく聞こえにくい場合には革製のイヤーパッドに替えると改善する場合があります。